ななころびやおき

何度ころんでも自然と立ち直ってる。生きるってきっとそんなもんだ。

苦しみの克服

明日からお盆ですね。

お盆は亡くなった方たちが帰ってこられるみたいですが、皆様の大切な方々もきっと帰ってこられて心の中でまた思い出に浸りながら一緒に一時を過ごされるかと思います。

私の母や夫のお祖父さんお婆さん、癌で知り合った方達も帰ってきてくれてるのかな?

たくさんの人たちであの世もこの世も帰省ラッシュですね😅

 

誰か大切な人が亡くなる時は見送る側も苦しみに苛まれますし、かくいう私も母が急逝した時はショックで後々まで引きずっていました。

 

以前から感じていたことですが、苦しみをいつまでも引きずるタイプと、ケロッと忘れてるタイプがいるなぁと思っていたんですよね。

 

ちなみに私は根っからの苦しみをいつまでも引きずってしまうタイプなので、過去の辛いことをいつまでも鮮明に覚えてしまっていて思い出しては嫌だなぁと思ってしまうし、将来起こるかすらわからない事に対しても心配が募ってしまいます。

 

でも最近、その苦しみを無くす感覚を体験することができたんです。

その経緯はまた後で書きますが、結論から言うとその方法は、

苦しみから逃げずに静かに見つめて受け止める

です。

 

普段から瞑想などで自分を内観する習慣がある方は既にご存知のことかもしれませんが、

病気や怪我の痛い!苦しい!と感じた時、ますます痛みや苦しみを増強させてしまうのは、その痛みや苦しみから反射的に逃げようとしているからなのだと思いました。

そりゃ、痛みや苦しみなんて辛いので逃げたくなりますが💦

そこを敢えて、子供や小動物を愛でるように受け止めると、なぜか和らいだり消えたりしたのです。

とても不思議でした。

 

この事に気づいたのは、以前のブログでも書いた、今年の7月に肺炎の苦しみで入院した時でした。

あの時の痛みと苦しみは人生で初めて味わうくらい辛いものでした。

既に4年前から両肺の気道付近に癌があるため、普段から息苦しくはあるのですが、今回、抗がん剤の副作用で肺炎になった時はさらに辛く、

⚫︎鼻から肺まで痰がまとわりついて邪魔して空気が入らない。咳をしても痰が出てこないため無駄にあがいてる感じ。

⚫︎呼吸で酸素が得られないため意識が朦朧として頭で何も考えれない。でも気を抜くと痰を誤嚥してさらに咳き込む。

⚫︎咳で肺周辺の筋肉を使うため肩や背中、胸の辺りが激痛。肺が膨らまずに硬くなって更に空気が入ってきてくれない。

そんな感じで、いつも以上に息ができない苦しさと痛みと痰が絡むイライラとで溺れるような感覚でパニックになってました。

 

病院に運ばれて酸素濃度を上げてもらっても血中酸素濃度が全然上がらず、医療用麻薬もなかなか効果が現れず、私の理性が働かず、我慢できずにベッドで泣きながらのたうち回ってました。

 

この時、肺の検査のために、ポータブルレントゲンを使ってベッド上で撮影しようと先生や看護師さん方が試みてくださったのですが、私が動き回ってじっとせず、体制が取れないので困ってらっしゃいました。

 

苦しみの最中、

どうにかレントゲンを取れる体制にしないと。

そのためにはこの痛みや苦しみをどうにかしないと。

、、、で、どうしたら消えるのか??と思った時、一瞬楽になる感覚があったので、その感覚を探っていくと痛みや苦しみを静かに見つめるという感覚でした。

見つめていると、不思議なことに痛みや苦しみとは別のもう一人の冷静な自分が心の中の主軸となって現れてきたのですが、それと同時に痛みや苦しみが小さくなっていました。

そして体制を整えることができ、無事にレントゲン撮影を終えることができました。

(しかし、レントゲンの最中は大丈夫でしたが、気を抜くとまた痛みや苦しみが戻ってきました😅

 

入院中は、この時以外にも痛みや苦しみが何度も訪れて、その度にパニックを起こしてましたが、反射的に「(苦しみから)逃げたい」「避けたい」とする気持ちがさらなる悪化につながってしまうようでした。

身体的な痛みだけでなく、心の痛みに対してもそのようで、私は心の癖で辛くても感じないフリをしたり原因から逃げたり誤魔化したりしてしまうのですが、自分の辛かった体験をしっかり「辛かった」と涙がでるほど味わい受け止めることで、感情がかなり小さくなりあっけらかんとした自分になっていることに気づきます。

 

仏教用語で『一切皆苦』という言葉があるように、この世の全ては苦しみなのかもしれませんが、それを受け入れて感情に左右されなくなることで、状況をありのままに観ることができ、冷静な判断ができるようになるのかもしれないと思います。

 

お釈迦様はその事を本当は伝えたかったのかもしれない、とこのところ感じています。

 

今回の体験を通して、『苦しみ』はたくさんの学びを与えてくれるものだと思いました😃