今の体調は、薬のリムパーザによる倦怠感だったり、足や手のむくみ(前回のパクリタキセルによるもの?)で結構強烈な痛みが出たりしてますが、寝たりマッサージをして上手くやり過ごしてます。
昨年のちょうど今頃は入院していたのですが、当時は体重32キロを下回っていて、どんどん減ってく体重をやっとの思いでキープしていたのですが、この一年で少しずつ増え、今は40キロ以上をキープできるようになりました。
がんを自然療法だけでどうにかしようとする方の中には、食事に対して過敏になる方が多いように思いますが、体調の悪化が極限までくるとそうも言っておられず、食べれるものはなんでも食べようとしないと、アルブミンの値が下がったりして、生活できる体力もなくなり、どんどん体が弱くなってしまいます。
病気をすると食欲がなくなるのは、消化吸収を休ませて免疫力を上げるためという説もありますが、それは風邪などの短期的な症状の場合には通用する考え方でして、慢性的な癌などの症状の場合は、断食をしてしまうとかえって弱体化し、体力が戻らなくなってしまうことも多いようです。
食事内容と健康は関係ないと言ったら言い過ぎですが、あまり極端な思考に走らず、お腹が空いたら食べたいものをほどほどに食べるのが心にも身体にもいいと感じます。
また、健康であるために運動も重視されてますが、これも体調によりけりではないかと思います。私の場合、肺の癌が悪化してる時、立ち座りしただけでも心拍数が120をすぐに超えてしまい、血中酸素濃度も90パーセント以下になっていましたが、そんな状態にも関わらず他人の話を間に受けて、ウォーキングを頑張ってやってる時期がありました。今思えば無謀なことをやっていたなぁと思います。
健康な方はもちろん、術後の癒着を防ぐために適度な運動は大切ですし、それは医師や看護師にも勧められます。ですが、呼吸が安定しない方や骨がもろくなってる方、体力が極度に弱ってる方などは、無理に運動するとそれこそ命取りになってしまう可能性もあると思うので、主治医や看護師、自分の体調とよく相談することが大切であることを学びました。
世の中にはがんの予防のための情報に溢れてますが、私自身がんでなかった当時や、がんの症状がまだ小さかった時は、こういった知識を鵜呑みにしていたことを思い出します。
でも、今はこういう情報よりも実際に体験した方の話の方が真実を伝えてるように思います。
今回は、前回の記事『がんのあれこれ(一般情報)』からだいぶ期間が空いてしまいましたが、私の参考にしてきた、がん体験者のことを記事でまとめていきたいと思います。
🔹寺山心一翁さん
治療できる薬が底をつき、医師に見放された状態だったにもかかわらず、生きる事の素晴らしさを体感し、末期癌が寛解したお話はとても感動しました。
🔹刀根健さん
あらゆる所に転移していた癌が、自我(エゴ)を解放し、大いなる何かに人生を委ねることによって、薬が効き、ほとんどの癌が消失。現在も治療を継続中ですが、心の移り変わりや親との確執について書籍の中で語られていて、とても参考になりました。
🔹松野哲也さん
医療に頼らず、プロポリスで完治されたようですが、意識の世界とホルモン分泌の関係性をブログや書籍で書かれてます。
🔹いずみの会の方々
いずみの会とは、がんを克服するための相談窓口として設立されたNPO法人です。
こちらの会で一時期ボランティアをしていたこともあり、いずみの会メンバー内外問わず、がんを克服されてきた方と接することが多かったです。また、統合医療の立場の医師と接することも多くあります。
いずみの会理事の小澤さんのブログには体験談が数多く載っており、参考にしています。
また、がん体験者かどうかはわかりませんが、、
🔹田坂広志さん
若い頃に余命宣告を言い渡され、お寺での修行などの体験や心の変化に、学ぶものがたくさんありました。
心が不安になっている時、克服された方々の体験は本当に勇気づけられました。
ただ、今の私は、これらの体験を読んで、自分も同じように勇気を持って頑張ろう!と、生きる希望をこの方々から見出したり、体験者が行ったことを真似してみるのは少し違うのかなと思ってます。(もちろんそれも大切なことですが)
それよりも、この方々が病を通して何を学んだのか考えること、、魂の教訓や人生の使命など、自分なりに解釈することが大切なのではないかと。
外の情報や知識は、基礎や土台として揺るぎない心の支えになりますが、いつまでもそれらに頼りすぎることは、固定観念を生み出して枠の外から出られなくなってしまい、自分で考える力を失う可能性があるからです。
例えば、自分で歩けなくなった方のために車椅子や杖などサポートするものがありますが、また二本の脚で歩けるようになるためには、車椅子や杖も段階的に外していく必要が出てきます。
これは、サプリや薬、様々な療法、頼りにできる誰か(他人)、にも言えることではないかと思ってます。
これらの体験談も外の情報や知識なので、同じように真似するのではなく、この体験談を参考にして、自分との付き合い方(向き合い方)をどうするか考えることが大切なのだと思います。
身体の声を聞くなどして自分との対話を欠かさないこと、自分の本質(魂)を最期の最期まで信じること、そして、未来のことを心配しすぎずに今のこの一瞬に目を向けること。
こういう意識がこの方々から学んで得た自分なりの今の答えです。
病や死は一見、最悪の出来事で誰もが避けたいと思うかもしれません。
ただ、この世には幸せか不幸か、どちらか一方に偏ってるものは一つもないようで、コインの裏と表のように、一見失うことしかない体験の裏にはその分大きな恩恵があるのだと思います。
体験者の方々も大きな病になって、命懸けで得たものは、人生や考え方が180度変わるほどの計り知れない大きなものだったのではないかと思います。
私自身を振り返っても、癌になる前の自分に戻りたいか?と言われると、過去の記事を見て察していただけるかと思いますが、絶対に戻りたくないです。
また、残念ながらがんで亡くなっていく方も数多くいらっしゃいます。でも、そういう方を見て不幸だと捉えてしまうのは、もしかしたら見る側がその方の不幸な一面しか捉えられていないだけかもしれません。(これはもちろん、経験された方に安易に言えることではないですが。。)
これは肉体が滅びた後や亡くなる直前にしかわからないことだと思いますが、私自身は、魂は永遠に不滅であるような気がしてならないので。