ななころびやおき

何度ころんでも自然と立ち直ってる。生きるってきっとそんなもんだ。

病がくれた出逢い

私は現在、乳がんの肺転移の治療のため、月に1回〜2回、投薬と検診で県内のがんセンターに通院してます。

(詳しい経緯はまた別の記事で追々書いていこうと思ってます。)


そして、昨日は通院日でした。


いつも昼下がりの人の少ない時間帯に予約を入れるのですが、それにも関わらず、病院はかなりの患者さんで溢れかえってます。


癌は一生涯のうち2人に1人がかかると言われてますし、患者の数の多さからもまさに国民病なんだなぁと思い知らされます。


患者さんは、60を越えた方が大半のようですが、中には20代、30代の若い方も稀に見かけます。


癌という病気はステージによっても症状に大差があり、

通院してる方の殆どはあまり症状がなく、見た目も健常者と変わらず生活できてる方も結構いらっしゃるのですが、生命維持に関わるような部位にある方や腫瘍の大きさや量がある方は、歩けなくなったり食事が取れなかったりして危険な状態になる人も中にはいらっしゃるようです。


今年の2月ごろ、化学療法センターの待合室で順番を待ってると、松葉杖をついて体を引きずりながら歩く30代くらいのガタイの良い男性をみかけました。

明らかに体調が悪そうで、今から抗がん剤の投薬なのかな、、という雰囲気がありました。

見た感じ私と年齢が近いのもあり、記憶に残ってました。

私自身も当時、腫瘍マーカーが爆上がりで、呼吸困難&発作で、立って歩くのが精一杯だったので、私も彼も残された時間は、もしかしたら後僅かなのかな、、と思いながら遠くからぼんやり眺めていました。


私は、その後から現在にかけて、新しい薬が効き、マーカーも半分まで落ちつきました。今は酸素濃縮器をつけて普通に歩けるようにまでなってきました。


この数ヶ月間、投薬のたびに、その彼のことが気がかりでした。

話したこともないけど、彼も通院できてるのだろうか?と、全く見かけなかったので、

もしかしたら、もう亡くなってしまったのかな、、と、生きることの無情さを感じていました。


ですが、昨日の通院日、

化学療法センターのベンチで呼ばれるのを待っていた所、どこかで見たことのある姿が!


ニット帽を被り、容姿は若干変わっていましたが、数ヶ月前に見かけた彼でした。

ああ、生きていたんだ!!と。

相変わらず松葉杖で歩くのも辛そうでしたが、受付に並ぶ姿を見て、生命の逞しさを感じ、私は1人遠くで涙ぐんでいました。


話したこともないし、向こうは私のことなんて全く知らないだろうけど、、


どんな状況であっても、他人が心配するほど人はやわじゃないんだなと感じました。


病院に行くと、様々な出逢いがあります。


必ず会うのが、主治医、薬剤師、看護師の方。

皆んな面白くて優しく、通院日に皆さんに会うのがとても楽しみです。


癌にならないと絶対出逢わなかったであろう方々とのご縁を、癌の再発をきっかけに結びつけてくれました。


癌さん、ありがとう。